2016年12月26日月曜日

「ドイツの地で磨くバサラ!」三崎クリストファー

今回は「ドイツの地で磨くバサラ!」シリーズ記念すべき第1弾,インタビューをするのは三崎クリストファー選手です!三崎選手は滋賀県の名門,野洲高校を卒業後,2年間の専門学校生活を経て,FCバサラマインツへやってきました。そんな21歳の彼に,ドイツへ来た経緯と,現在の心境,そして将来の目標について語って頂きました。



若いうちにできることをしたかった。

高校のときはサッカー中心の日々を送っていました。大学に進学してサッカーを続けようとしたんですが,家庭の事情により就職をして,サッカーをやめようと思ってました。けどあるご縁で専門学校に行くことができて,サッカーを続けることができるようになりました。2年間サッカーを専門学校でして,その頃はまだ将来プロになりたくて,サッカーでご飯を食べていこうと強く思っていました。けどJFLのセレクションを受けたんですが受からなくて,その頃から海外でサッカーをしたいと思うようになりました。なにより若いうちにできることをしたかったんです。

中学時代のブラジルでの衝撃的な体験。

中学のときに滋賀県の選抜チームとして1週間サッカー遠征でブラジルに行きました。その時の相手は自分と同じ年だったんですけど,すべてが高校生レベル。とても同じ年とは思えなかったです。プレーが早く,強く,そして上手い。衝撃を受け,同時に刺激も受けました。
一週間という短い期間でしたが成長を感じ,日本に帰ると周りを圧倒するようなプレーができました。でもそのプレーも束の間,一週間程で日本のサッカーにまた逆戻りしてしまいました。この経験がいつか海外でサッカーをしたいと強く思わせました。

即答で決めたドイツ行き。

専門学校卒業後,海外(ブラジル)にいこうと考えていたときに,専門学校の女子サッカーのコーチが会長の山下喬さんの知り合いで,紹介してくれて,即答で行きますって答えました。
バサラのことを知る前までは海外でサッカーをするなら,ドイツかブラジルで悩んでいたんですけど,バサラというチームの方が海外に行くことに対しての不安や心配を取り除いてくれそうだと思い,ドイツに決めました。


サッカー選手としてはもちろん,人間としても成長したくて来た。

サッカーの面では,日本では体験できないフィジカルや強さの部分の成長を求めてドイツに来ました。ドイツに来る前までは普通に日本にいるときよりサッカーのレベルは9部リーグなので低いだろうと思っていたました。バサラの初めての練習では案の定,みんな体がでかく,フィジカルは強いが足元の技術などは全然無いという感じでした。でも簡単にボールが奪えず,圧倒できるプレーが全く無かったです。それはいまも同じで,ただ明確なのは自分の成長につながると信じて日々努力し,ひとつひとつコツコツと課題をこなしていくということ。
生活面は自分でいろいろするようになって,自分が日本でいかにさぼってた,甘えてたかを痛感しました。バイトもしていないので自分の時間が増えて,良い意味でも悪い意味でも好きなことをできるようになりました。例えば,いつでも休憩したいときに休憩することができたりして,ブレーキをかける人間がいなくなりました。
試合後おこなわれる日本人だけの選手ミーティングではその週の振り返りができて,常に何かに挑戦するということを日々心掛けています。そのミーティングではサッカーのことだけではなく,私生活での振り返りというものもできるようになりました。このミーティングはすごい効果的だったと思います。今日のプレーを振り返って良いシーンと悪いシーンを,ビデオを見ながら,チームメイトのみんなが指摘,意見を言ってくれます。サッカーと向き合う時間が増えましたし,これは日本ではできなかったことです。ましてやその日のうちに試合映像を振り返るなんて。


ここにはチャンスがどこにでもある。

ドイツに来て強く感じることは,どこにでもチャンスはあるということです。バサラ
の試合に5部チームの監督が見に来るなど,可能性はどこにでもあります。日本人が多いチームということは長所でもあるし,短所でもあります。長所は日本語で指示をもらえたり,サポートしてもらえたりできます。怪我したときの病院への行き方などのサポート,住居,チームドクター・トレーナーなど充実して,サッカーに向き合えるすごい良い環境で,いつでも身体のことを相談できる。けど短所はそこに甘えちゃう部分もあると思います。けど長所も短所も自分次第で変えることができると思います。そしてバサラの一番の良い点はドイツにきたその日からサッカーをすることができることだと思います。家探しの必要もなければ,チーム探しの必要もない。ドイツに来たその日からサッカー漬けの毎日を送る環境が整っています。

悩む日々が多いが,自分を信じて少しずつ努力を続けて行く。

いまはドイツにきて半年が経ちましたが,別に何かを成し遂げたわけではありません。まだ満足できる手応えは感じていませんが,ドイツでいまやっていることの意味は絶対にあると感じています。
今後は小さいステップアップをどんどんして,さらなる高みを目指していきたいです。いまは数年先とかの長いスパンでの将来を見ることはできないですけど,それでも一週間後,一ヶ月後の変化を信じて,いまは努力を続けていくしかないと思います。